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週刊とりらいど

主に頭と足が鳥並の初心者ローディによる活動報告。北摂サイクリング同好会所属。

主に頭と足が鳥並の初心者ローディによる活動報告。
北摂サイクリング同好会所属。

AACR2016 Part 4 決断の第一エイド

前回のあらすじ

 ラーメン屋の裏切り、小熊山でのメカトラ、焼き鳥屋の誘惑、靴下ロスト事件、数々の障害を乗り越え、いよいよ始まったアルプスあづみのセンチュリーライド2016。

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 晴れ渡る空の下、一行は最初のエイド「あづみの公園穂高エイド」を目指してペダルを回す。

 

 この後に待ち受ける悲劇を知らぬまま……。

 

松本梓水苑~あづみの公園穂高エイド(25.6km)

 スタートから7kmほどは、見晴らしの良い田園区間が続きます。平坦路ではありますが、見晴らしが良いせいか、かなり強い向かい風が吹いていました。

 

f:id:noratori:20160529220531j:plainとり

「やべぇ、全然心拍があがらねぇ、身体がまだ寝てる(笑)」

 

 私は極端な低血圧で、朝起きてから数時間は身体がろくに動きません。睡眠時間の短さも相まって、ペダルを踏む足にまったく力が入りません。

 序盤で無理をしても仕方がないので、前を走るうしと貨車を風よけにし、軽いギアでケイデンスを上げ、身体を温めていきます。

 

 そして強風の田園区間を切り抜けると、いよいよ登坂開始です。

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 斜度4%前後のたいしたことの無い登りですが、もともと登りが苦手なうえに、心拍がまったく上がらない状態では、この坂ですら激坂に感じます。

 

 コース160kmで獲得標高1450m、世間的には「平坦基調」と言われることの多いAACRですが、細かなアップダウンが多く、私にとっては十分な山岳ステージ。後半の坂に備え、常に足を残すことを考えて走らなくてはいけません。

 

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とり

「みんな、ここは俺に任せて先にいけ!」

 

 早々について行くことを諦め、足に疲労が溜まらないペースでゆるゆると登っていき、後続に次々と抜けれつつ、なんとか山頂に到達。足を止めて待っていてくれた三人と合流し、ここからは登って来た以上の高低差を一気に下ります。

 

f:id:noratori:20160529220531j:plainとり

「ひゃっはー! 下り気持ち良いー!」

 

 下りになった途端に元気になるのは貧脚の証。

 下りの多い今日のコースに備え、タイヤの空気圧はいつもより低め。重い車体も、下りでは重心を下げて安定性を高めてくれるので、下りでの安定性は抜群です。

 

 先行するうしに追いつき、ふと、アームミラーを見ると、続いて下っていたKindleと貨車の姿がありません。

 

f:id:noratori:20160529220531j:plainとり

(調子に乗って飛ばしすぎたか……?
 まぁ下り切ったらペース落として待てば良いか)

 

 大阪ではなかなか体験できない5km近い下り坂にテンションの上がっていた私は、深く考えることなく、そのまま下り続けました。

 

 そして。

 

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うし

「とりさん、後続が来ない」

 

 下りを終え、平坦に入ってしばらく、かなり低速で走っていたのですが、後続の二人が追いついて来る様子がありません。

 

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 とり

「まさか、何かあったのか……?」

 

 路肩に自転車を止め、暫く待っても、やはり二人は来ません。

 

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 これは本当に何かあったに違いないと、電話連絡を試みます。

 

f:id:noratori:20160523222040j:plainうし

(プルルルル…プ)「もしもし、え……貨車が落車!?」

 

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とり

「!?」

 

 まさかの落車。

 後で聞いた話によると、下りコーナーで浮いていた砂を踏んでスリップし、前を走っていたKindleが気づいて救護に当たっていたとのこと。集団で走っていたなか、巻き込みも巻き込まれも無かったのが不幸中の幸いです。

 

 頭は打っておらず、見たところ重症箇所は無いことを確認し、まずは一安心。

 とはいえ、打ち身で肩が上がらず自走が困難なため、回収車を待つとのことで、残念ながらDNF(Did Not Finish)が確定です。

 

 ひとまずの無事が確認できたので、鳥と牛の鳥獣コンビは先行して第一エイドを目指し、回収まで付き添いをするKindleを待ち、合流することにしました。

 

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うし

「まさか第一エイドまでに脱落者が出るとは……」

 

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とり

「これはあれだな、エイド区間ごとに一人づつ『後は頼んだ…』って脱落していくパターンだな」

 

 内心の心配をごまかすために軽口など叩きつつ、ゆるゆると走っていると、コーナーを曲がったところで一気に視界が開けました。

 

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 遠く雪をまとったアルプスの山並み。

 雄大で美しい景色に、一瞬で貨車のことを忘れました。この光景を貨車にも見せたかったと、目頭が熱くなりました。

 

 あちこちで、参加者が足を止め、写真撮影をしているので、我々も習うことにします。

 

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  素晴らしい景色だというのに、なんという酷い絵面でしょう。とりの自転車を蹴り倒し、満面の笑顔です。さすが畜生です。

 

 で。

 

あづみの公園穂高エイド AM 6:30

 

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 スタートから25.6km地点。ここまでで、全行程のおよそ1/7です。

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 予想外のトラブルで、予定より時間がかかっていますが、後続を考えてゆるゆると走っていたこともあり、体力的にはあまり消耗した気がしません。

 

 とはいえ、ここでしっかり補給を行っておかないと後半に響くことは、過去のロングライドで学習済みです。

 

 景色のすばらしさと並んで、エイドの美味しさでも定評のあるAACR。どんな美食が出迎えてくれるのか。

 

 期待で胸膨らむ第一エイドの補給食はこちら。

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  ジャム塗り放題コッペパン

 

 うん、普通。

 

 まぁ、朝だしね。

 走りだしてすぐだし、ここでがっつりしたもの出されても困るしね。

 

 いたって普通のコッペパンではありますが、環境効果が最大の調味料になるので、美味しくいただけます。これで暖かいコーヒーがあれば言うことなしです。

 

 ジャムパンを美味しくいただいた後、Kindleが追いついて来るのを待っていたところ、Skypeにメッセージが届きました。

 

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Kindle

『回収車到着。積み込み中』

 

 すでにこちらに向かっていると思っていたのですが、思ったよりも回収に時間がかかっていたようです。これからすぐに追走に入ったとしても、第一エイドへの到着は20分以上先になるでしょう。

 

 この時点で、我々は30分以上を待機時間で消費しており、Kindleを待ってから再スタートをすると、S組スタート分の貯金である1時間は完全になくなってしまいます。

 

 並のローディであれば、それでも十分に完走できる時間はあるのですが、坂道になると余裕で10km/hを切る鳥足の私です。

 

 このままでは時間内に完走できないかもしれない……!

 

 その時、とりに電流走る。

 

f:id:noratori:20160529220531j:plainとり

「うし」

 

f:id:noratori:20160523222040j:plainうし

「ん?

 

f:id:noratori:20160529220531j:plainとり

「後は頼んだ…」

 

f:id:noratori:20160523222040j:plainうし

「え?」

 

f:id:noratori:20160529220531j:plainとり

「俺は、先に進む!」

 

f:id:noratori:20160523222040j:plainうし

「な、なんだってー!」

 

 次回予告!!

 完走の為、非情な決断をくだしたとり。友の屍を越え、走れとり!

 次回、週刊とりらいど「さらば友よ」

 俺はお前たちの犠牲をけして無駄にはしない!

 

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